2026-04-22 に稼働開始した P2_EW 戦略を、わずか4日で撤去することにした。1年バックテストで PF 0.96 / -44 pips の不採算が確定したためだ。同時に、同じエリオット波動の発想を P2 系の前提から完全に切り離した「純粋エリオット第3波」EW_PURE を新規投入する。月曜オープンから検証開始。

この記事のポイント

  • P2_EW は1年BTで PF 0.96 / -44 pips の不採算 → 撤去
  • 波1検出ロジックは同じでも、P2系前提(レジサポ・H1ダウ・M15SMA)を外して波形のみで判定すると PF 3.01 に大改善
  • 新戦略 EW_PURE(MAGIC=50001/50002)を投入、4ロジック構成(P1/P2/P2_TMA/EW_PURE)で運用継続
  • 3ヶ月(〜2026-07末)の検証期間で継続/撤去を判定

P2_EW 撤去の経緯

稼働開始から撤去まで

  • 2026-04-21 実装、2026-04-22 13:42 稼働開始(MAGIC=40001/40002)
  • 4/22 朝に EURUSD SHORT で 1件のみ発火、同日中に決済(profit -1,070円 × 2ポジ)
  • その後シグナル発生せず(フィルタが厳しすぎる仕様)
  • 2026-04-26 の1年バックテストで PF 0.96 が確定 → 撤去判断
  • 撤去時のオープンポジは無し(fx_deals_v2 確認済)

P2_EW の旧仕様(参考)

P2 戦略の上に、エリオット波動の波1検出をフィルタとして重ねる構成だった。

  • 系統: P2 + 波形フィルタ
  • 波1長 ≥ 0.30%、波2戻し率 38.2-78.6%
  • P2 のレジサポ・H1ダウ・M15SMA 条件をすべて満たした上で波形フィルタも通過、という二重関門

結果、シグナルがほとんど出ず、出ても勝率が低く、4日で1件のみという悲惨な状況になった。

気づき:フィルタを足すと壊れる、外すと効く

同じ「エリオット波動の波1検出ロジック」を、P2 前提から切り離して波形のみで判定するように書き直したところ、結果が劇的に変わった。

戦略前提条件TradesPF判定
P2_EW(旧)P2系(レジサポ・H1ダウ・M15SMA)+ 波形フィルタ20.96撤去
EW_PURE(新)波形のみ(H1スイング検出 + 波1長/戻し率/ブレイク)3963.01採用
学び:フィルタ追加 ≠ 性能向上。 むしろ前提条件を緩めて取引機会を増やす方が、波形の本質を素直に取れる場合がある。「波1の発生」と「P2 の押し目戻り」は別物のシグナルだったのに、無理に重ねていたのが間違いだった。

EW_PURE のエントリー条件

純粋に波形のみで判定する。LONG の場合(SHORT は鏡像):

  1. H1 で「直近スイング安値 → その後の最高高値」を 波1 とする(detect_swing_points, lookback=5)
  2. 波1長 ≥ 0.30%(wave1_high 比)
  3. 波1高値以降の H1 最低価格を 波2底 とする
  4. 戻し率 38.2-78.6%(フィボナッチ域)
  5. 現在 M15 close > 波1高値 かつ 直前 M15 close ≤ 波1高値(この足で初めてブレイク)

SL = 波2底 - sl_margin、TP = 波1高値 + 波1長 × 1.618(黄金比拡張)、min R:R = 1.0。

1年バックテスト結果(4ロジック合計)

期間 2025-04-11 〜 2026-04-24、6通貨ペア、1ポジ=1000 units。

戦略Trades勝率PipsPF
P11145.5%+2113.67
P269747.9%+17,7242.18
P2_TMA10255.9%+8201.47
EW_PURE39649.7%+308,935※3.01
TOTAL1,20649.2%+327,690
※ EW_PURE の +308,935 pips は XAUUSD が pip 換算で増幅された数値(当時の集計は 1ドル≒100pip 慣習)。XAUUSD を除外すると +7,936 pips。XAU の pip 補正については後日改めて記事化予定。

13ヶ月中 12ヶ月プラス、唯一の赤字月は 2025-08(PF 0.53)。

4ロジック構成(2026-04-26 17:19 から稼働)

戦略MAGIC TP1 / SMA系統対象通貨概要
P110001 / 10002A(排他)GBPJPY / GBPUSD のみ押し目買い・戻り売り
P220001 / 20002A(排他)全6通貨トレンド転換初動
P2_TMA30001 / 30002B(独立)NZDUSD 除外 + JST 5-22時P2 + TMA フィルタ
EW_PURE50001 / 50002C(独立)全6通貨純粋エリオット第3波
  • 系統A {P1, P2}: 同じ check_entry 内で排他(同時発生時はP1優先)
  • 系統B {P2_TMA}: check_entry_tma で独立
  • 系統C {EW_PURE}: check_entry_ew_pure で独立
  • 1シンボルあたり最大3ポジション同時保有(A+B+C 各1本)

没案:EW_3LAYER(3層第3波)は撤回

「4H + 1H + 15min が同時に第3波」を狙う EW_3LAYER(MAGIC=60001/60002)も試作したが、1年BTで年2件しかシグナルが出ず、両方とも SL(-41 pips)。スイング確定遅延(4Hで20時間)が原因で、結果的に「波の終焉」を捕まえる傾向があった。実用不可と判断、live_trader.py には統合しない。ファイルは scripts/pattern_ew_3layer.py に残置のみ。

今後の検証スケジュール

  • 2026-04-26 17:19: 4ロジック構成(P1/P2/P2_TMA/EW_PURE)でデモ稼働開始
  • 3ヶ月(〜2026-07末): EW_PURE の継続/撤去を実取引データで判定
  • BE+10pips トレーリングは検証済(PF 2.92→2.94)、来週中に live_trader.py へ汎用適用予定
本記事の数値は1年バックテストのシミュレーション結果である。EW_PURE は 4/26 から実取引で動き始めるため、シミュレーションと実トレードのズレが今後の判断材料となる。週次レビューで継続的に公開していく。

戦略を1つ捨てて1つ入れた。同じ波動理論ベースでも、前提条件を変えるだけで PF が 0.96 → 3.01 まで動いた。これは「フィルタを足す」より「前提を外す」方向に伸び代があることを示している。引き続き、足し算と引き算の両方向で検証を続けていく。